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★ゼッティングの話 第4話★
④ターボのセッティングに関して
ターボの場合、過給圧セットだけでもそれは決して楽では無く、ダイナパックがあったとしても十分な結果が出ない場合もあります。
持ち込みの場合、半日以上セットしたのに過給の設定や配管が間違えていて、それがある負荷を超えてから発覚して一からやり直しなんてことは良くあります。
☆燃料と燃圧の確保
必要出力に対しての必要なガソリンは計算で出ます、数値はナイショですが、シリンダー数に対して割り算してインジェクターを決定します。
インジェクターの容量に対して必要な燃料を供給するのがフューエルポンプでその流量を決定します。
また、過給圧が上昇すればそれに伴いガソリンの噴射される圧力が多く必要になります。
これを調整しているのがフューエルレギュレーターです。実際にはポンプの数や配管の内径なども重要な要素になります。
最近ではNAでも高い圧力で噴射しているものが多いです。単純に霧化をよくして、より燃えやすい混合気をつくって燃焼効率を上げる目的でしょう、これについては
ASNUで。
☆ブーストコントローラー
ブーストコントローラーのメーカーによりそれぞれ特徴があり、みんな同じではありません。
特にロータリーでは排圧が高く、フルチューンのレシプロターボであってもまったく問題ない製品が、
ブーストアップのFDなどでは、5速全開でコントロール不能になったり、高回転で著しくブーストがタレてしまうものがあります。
高額なものが良いのでは無く、シンプルなものが良いわけでもありません、その仕様ごとに経験でベストな製品をチョイスします。
現在付いているものについてはその性能や特徴を理解して進めていきます。
最近減りましたがブーコンだけ付けてパワーをあげている車は、たまたま純正の制御範囲でたまたま壊れないだけで、かなり危険な状態です。
☆アクチュエーター
これのセットも重要です。主に長さを調整します。
特に排気圧力の低いレシプロで効いてくるパーツです。
REの場合でも十分に性能を発揮するために加工したりすることもあります。
穴の拡大は費用対効果を考えるとお勧めしません。
☆ウエストゲート
一般的にスプリング式でストローク量が大きいのでそれだけでは決して性能を発揮できないため、
圧力調整のためのレギュレーターが必要となります。それがいわゆる『ブーストコントローラー』デス。
その圧力セットは非常に困難でしかもそのセットアップひとつで遅い車・速い車がはっきり別れます。
付けただけじゃダメなんです、ちゃんとセットしないと。
これはFDフルタービンで同一のブーコン、ウエストゲートで全域のブーストの立ち上がりを良くした例です。
コントローラーのゲインは同じで、設定値は①のままです。②がチョット調整をしたもので
4600付近で0.2の差が出ます。トルクでは4キロ以上変わります。実用域での速さが如実になるわけです。
☆配管取り出し、取り回し
ウエストゲート、アクチュエーターともに、配管の取り回しや取り回しによってブーストの立ち上がりやタレが変わります。
これもいろいろとノウハウがあり、立ち上がりの悪いタービンの場合、逆に良すぎる場合など、その車両に合わせて調整したりします。
これらを使って小技を効かせる。
決してブーストコントローラーの性能だけに頼らず、基本的要素を詰めることは重要で、そこからブーコンを駆使すると 同じ仕様でも格段に良く『別物』になります。
☆ウエストゲート大気開放
まず、大気開放の場合は公道は非合法ですので、サーキット等指定された場所でしか使えません。
これは賛否両論ありますが、当社では基本的に「開放否定」派です。
いろいろ実験をした結果ですが、 これはいまのところ公表しません。
※お客様が開放にしているものを勝手に戻すことはありません。
☆ブローオフバルブ
これも大気開放の場合は公道は非合法ですので、サーキット等指定された場所でしか使えません。
また、あまり必要性を感じませんし、付けたそのときは良くても数ヶ月でエアの吸い込みがある場合が多く、
トラブルの巣窟でもあります。このことによりメクラぶたを製作しセッティングをしたた例は数え切れません。
よく考えて作られたものもありますが、このあたりはお客様との相談です。
Posted at 2010/03/06 15:01:12 |
セッティング | 日記