★ゼッティングの話 第1話 ★
今日から隊長は、去年の正月休み・ゴールデンウイーク・お盆休みの分の長期暇となります。
スタッフも少数でブログアップも難しいので、兼ねてから暖めておいた「セッティングの話」を
復帰までの5日にわけて小出しします。 なおこれはブログ終了後に、メインのHPの『社のつぶ』
に完全晩でアップします。
★ゼッティングの話 第1話 ★
セッティングとはチューニングそのものです。
さまざまなパーツの組み合わせである自動車の調整すること、なのでこんなブログで書ききれる
ほど簡単なものではありませんので、
今回は「エンジンのコンピュターセッティング」に特化してつぶやいてみます。
RE車両の割合もほぼ60%ぐらいになってきて悲しい限りです、レシプロも含め、
お問い合わせで多いセッティングについての話をしてみます。
①エンジンのコンピュターセッティングとは何か?
パッケージで限界がすでに決まっているということ。
エンジンの出力、こと最高出力&トルクは、その車両のパッケージで決定されます。
過給機付きの場合
ターボ付であれば主に、タービン、(過給圧)IC(配管)、エンジンの仕様です。
ある程度エンジン仕様がハードになってくのると、エンジンはタービンを回す為の機関でしかなくなり、
いかにして、排気の圧力上げるかに掛かってきます。
それ以上はエンジン本体の性能を大きく変えて行かないと無理です。
NAの場合
排気量が一定のでしたら、圧縮比の変更をして、充填効率を高めるため、レシプロであればカムプロフィール、ロータリーであればポートタイミングを変更しオーバーラップを稼いで高回転化しつつ燃焼効率をあげることが常識です。
ガソリンが燃えて熱に変わり仕事をするわけですから、いっぱい入って一瞬で燃やしていっぱい抜ければ、パワーも上がるわけです。
しかしこれも、すでに出来上がっているものであれば、よっぽど間違っていなければ、点火次期、燃調で大きく変わる事は無く、実際はそのパッケージで決定されてしまします。
レシプロに関しては、カムやバルタイの変更により更に一歩進めますが、REではそこで終わりです。
セッティングで何をするかというと、おおざっぱに言えばそのパッケージに合った必要な燃調と点火次期に合わせます。
あわせるというより先ほどのパッケージに対して大きく外れないようにします。
時間を掛ければかけるほど、外れているところが少なくなっていきます。
セッティングでパワーを出すのではなく、ズレが無くなり調子よくなると考えるべきです。
☆パッケージとは?
エンジン仕様 (ボアストローク) エキマニ マフラー エアクリ サクション形状
インマニ形状 インジェクターサイズと場所・霧化状態 点火システム
使うガソリン等、そしてターボの場合 タービン インタークーラー
出来上がっているパッケージ↑↓もうこの性能以上のセッティングは不可能。
以上が決まっているとあとは空気の温度とターボであれば過給圧で全てが決定されるわけで、
根拠も無く本やDVDを見て俺の車は○百馬力はでる!というのはナンセンスで、
「13000回したい、ブーストは1.7kで」とか根拠のない妄想をしないほうがいいでしょう。
まず絶対的なことはインジェクター容量を含めた、燃焼室に入る混合気の量以上の出力は出ないということを理解したうえでご相談下さい。
自分の仕様がよくわかりませんが、どうしたら良いですか?
現車合わせを基本としていますので、車を見させていただくことになります。REの場合はほとんどどんな仕様か把握できますが、
例えば、レシプロの燃焼室の形が良い場合の車両でも、スキッシュの取り方や圧縮比、バルタイなど点火の入れ方が大きく変わる為、どのように加工したかあらかじめ知っておく必要があります。
最低でも圧縮比やカムのプロフィールは教えて頂きたい情報です。
最近はハードチューンされた車も中古車として入手できますが、購入の際はその点にご注意下さい。
とは言え実際みんなそこまでわからないのが現状です。
その場合は経験と勘と理論で『それなりに』バッチリ仕上げます。
☆何馬力出ますか?
良くある質問に「何馬力出ますか?」というのがあリますが、回答に一番困るところです。
ブーストやICの性能で変化しますが、求められるパワーはブースト設定を含め使用する部品
と改良するあるいはした内容で、前記のように『すでに決定』されています。
★実際にお客様の車をセッティングする際はそのあたりを十分に検討して行います。
Posted at 2010/03/03 15:01:53 |
セッティング | 日記